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オタクの電脳
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大阪なんば味園ビル2Fにひっそり現れたぼくらの秘密基地、なんば白鯨。その弟として生まれたBAR群青海月(ぐんじょうくらげ)。
金属とガラスによる作品に囲まれ、他ではないボトル、グラスでお酒と大量のオリジナルソフトドリンクで楽しい気分になれるお店。
日替わりのスタッフがきままにお喋りします。

2008年07月06日

生き返ったらしい

5月のはじめ、僕は自分の映像作品の撮影をしていた。それに主演として出てもらう予定だった大学の後輩と撮影の三日前くらいから急に連絡が取れなくなった。責任感が強いやつだし、分かってないのかな?などと思っていたものの、結局当日まで連絡はとれず、代わりに違う人に頼んだ。

そして数日後、彼と同じ学科の後輩から連絡が入り
「ブッチしたわけじゃないらしいです、なんか事故にあったって…」
事故?ん、どれくらいの?詳しく話を聞くと、連絡が取れなくなった前の晩に車に轢かれて意識不明の重態だと…。

その後、とりあえずお見舞いに駆けつけると管だらけで苦しそうに眠り続ける彼の姿。むーーー。お母さんに詳しく話を聞くと頭を強く打ち脊髄と脳に傷が入っており、治るまでは年単位の時間がかかる、この救急病院じゃなければ助かっていなかった、右半身は恐らく動かない、話せるようになるかもしれない、左手も障害は出る、ちゃんと治る可能性が無いわけではない。といったマイナス方面だが希望がゼロではないといった内容。お母さんに映画に出てもらったりしていると説明すると
「治ったらまた出してもらおうな、障害者役で」
なんてブラックジョークがお母さんから飛び出すも全くうまく笑えない僕たち。

そして、先日僕の友人の結婚式がありそこで医者になった同級生数人に彼の話を聞こうと、ぶっちゃけその状態で意識を取り戻す可能性ってどんなもんなん?だと聞くと、皆
「診てないからわからんけど、脊髄損傷で一ヶ月意識戻ってなかったら、よくて1%かな」
というシビアな答え。ふむぅ、世界ってのはいつも唐突に扉が開いて、ゆっくりと慣らされて、そして少しづつ劇的に変化していくんだなぁと感じる。

そんなブルーな状況が続いていたこの二ヶ月だったのだが、10日ほどまえ急転直下で変化があった。彼が目を覚ましたという知らせが届いたのである。僕はなんだか「良かった」という言葉以外見つからないくらいシンプルに「生きてるってのはいいことだ」となんだか感じた。そして、先週彼のお見舞いに行くと目を開き、表情は硬いが前までの彼の顔になっていた。僕はただ「良かったな…」と何度か言うことしかできず、自分の根暗さが少し嫌になったんだが、それでも本当に良かったとしか言いようがないもんである。さらに奇跡が起きたのか彼は話すこともできるし、右半身も、左手も動いていたのである。

その後、やりとりに少し時間はかかるもののしばらく彼と話す。とりあえず自分の状況が分かっていないようで、事故の前後の記憶も抜けているようである。そして、長く眠っていたせいか彼の眼差しはやはり少しうつろなままではあった。その後、彼の刺激になればと色々ここ数ヶ月の話なんかをしていたのだが、この日彼が一番大きなリアクションを見せたのはどうやら
「犬夜叉が終わった」
と聞いた時だったようだ。だけど
「BECKも終わったよ」
という言葉には無反応であった。まぁ、そりゃそうかなと思った。  


Posted by 群青海月 at 12:44Comments(0)一般